つれづれ日記 —2016 4月—
NEW! 2016/04/29 <木 炭>
また木炭のみで描いてみました!ただ、前回とは違う紙に。
今回の紙の方が描きやすかった。
紙によって描き味が全然違うし、仕上りもやはり違った印象に。
木炭は描き出しはサーっと気持ち良く運ぶのだが、問題は第二段階
に進むとき。
指で擦っただけでスッと取れてしまうので、ある時点でフィクサで
留めて加筆する。
が、カッチリ留めると消しゴムで消せなくなるので、どの時点でフィ
クサを吹くか?判断に迷う。
そもそも、皆さんはどの様にしているんだろう?
最後の最後までフィクサを使わずに描き進めているのかな?
自分はその方法が未だに分からない。
そう言えば受験生の頃は、一日中描いて最後に画面を「パンッ」と
指で弾いて、木炭が全部落っこちて初めからやり直し!みたいな事
もよくあった。
(あのパンッて指で弾くのが玄人っぽくてやりたくて仕方なかった
のだ。うむ若気の至り)
あれから進歩していない、という事か。
今度、油絵科出身で木炭デッサンの達人みたいな人を捕まえて聞い
てみようかな?
ま、いずれにせよ木炭デッサンはゴマカシが効かないと言うか、も
うその人の「画力のみ」が如実に現れる。けっこう恐いですよ、人
前に晒すのは。ましてや値札付けるとなると尚更・・・。
5月13日から銀座かわうそ画廊で始まる「魅惑のまなざし」展に
出品する予定です。
2016/04/22 <加筆>
23日から銀座かわうそ画廊で始まる展示用の作品。
実は2014年に描いたもので「ちょっとだけ加筆修正」して出品しよう、
と考えた。
ただ、一度コーティングを施しているので出来ることは限られていた。
コーティングの上からジェッソを薄塗りし、その上から描き加えていく。
コーティングの下に描かれている部分は完全に固まっている為、消す事は
出来ない。
なので、筆を足していくだけ。・・・しかしこれだと画面がドンドン黒ず
んで行く。
そこで仕方なく不透明顔料の白系を薄塗りし、全体的に明るさ(白っぽさ)
を作っていった。
ま、他の作家なら何て事はない、ある意味当然の方法なのだが、私はコレ
を今まで拒否してきた。
顔料であれジェッソであれ「下地」を作ると厚ぼったくなるというか透明
感が無くなる。
そして「奥」に行く空間を作れなくなる。
「奥に行く空間」と言うのは、画面を「ゼロ地点」と考えると、その奥に
いく、言わばマイナス空間。
ま、水墨画の画面作りです。これはやまり「紙の白」でしか表現できない。
つまり「ハイライトの白」を残しながら描き進めなければならず、これが
いつも難航するポイント。
「白でベタ塗りできたらな〜!」と毎回恨めしく思うのだが、白で潰すと
やはり奥行き空間は無くなってしまう。
なので今作は番外編というか、私の中では変り種作として出品します。
ま、たまには良いでしょう。
2016/04/05 <CDジャケット展>
6月に開催される『CDジャケット展』の為の習作。
なんと!木炭で描きました!!
木炭のみで一作品を仕上げるのなんて、何十年ぶりだろう?
「木炭デッサン」と言うと思わず「美大受験デッサン」を想像
してしまうし、実際に私もその時に初めて木炭に触れた。
で、それ以来はあまり触れてなかった。
クロッキーとか下絵では使う事もあったけれど、木炭だけで
作品化しようと考えた事はなかった。
今回ヒョンな事から「やってみよう」と思った。
木炭は定着が悪い。
しかも個人的に、支持体はエンボスのない滑らかな描き味の紙が
好きなので、なおさら。
(なのでいつもはパステルの黒を愛用していた。こちらは多少定
着力がある)
紙に指で擦り込むのだが、ティッシュ等で拭くとサーっと取れて
しまう。
かといってフィクサを多用すると硬い印象に仕上がってしまう。
なので「とあるモノ」を使って「半定着」状態にしながら加筆し
ていった。(とあるモノは企業秘密です)
まぁ、100パーセント満足な出来ではないけれど、習作なので
このくらいで良しとしよう。
本画は墨で描き直す予定だし、まだ構図やアイデアもイジってみ
るつもり。
麻布のパレットギャラリーで6月開催なので、少し時間もある。
みなさま乞うご期待!
つれづれ日記 —2016 3月—
NEW! 2016/03/24 <パステルデッサン3>
三度パステルでデッサンを。
本来は、前回の「春展」に出品しようと制作していたのだが、
「あとちょっと」の状態からなかなか上手く進まず、結局今回
の「秀作小品展」に出す事に。
ま、途中まではイイ感じで進んでいたのだが、いよいよ「詰め」
の段になってから難航。
どうも重く濁った感じなってしまって。
それを改善すべく。明るめの色をのせていくのだが、そうすると
画面がモッサリしてくる。
でも濁って汚いよりはマシと思い、どんどん上描きしていくのだ
が、どうにも厚ぼったくなってしまった。
「もういいか?」と思い一旦は完成とするものの、翌日改めて見
てみると、やっぱりよろしくない。
もう完全に煮詰まってしまった。
で、ある時「えい!」と剥離剤で拭き取ってみた。
それでも結構こびり着いているので完全には消えない。
消える部分と残る部分。これがいい塩梅にモッサリ感を払拭して
くれた!
消えすぎた部分は加筆して整える。
これでイメージに近いものが出来た。
で、展覧会の初日に嫁いで行きました♡
うむ。押してもダメなら引いてみな、
描いてもダメなら消してみな、です。
2016/03/09 <パステルデッサン2>
銀座かわうそ画廊のグループ展用のデッサンの二作目。
今回も紙にパステルで。
早春のイメージで。
春、三月・・・とは言えまだまだ寒いですよね。
なので早春は、光はキラキラしているけど寒い!イメージです。
絵的には、ちょっと汚れちゃったかな?
マチエルは気に入ってるんだけど。
基本的にはグレーと黒のパステルで描いて、中盤から色をのせて
いくのだけど、無彩色とカラーの落とし所が上手くいかない。
ま、毎度のことだけど、ついついやり過ぎてしまう。
恐らく鑑賞者からすれば、描写がどうこうより「色合いが綺麗」
という印象を第一に感じ取るんじゃないかな?
色がキレイなら良い絵、という訳じゃないけれど、第一印象は
大事かも、何事も。
とにかく改善点である。